【Aliexpress】中華通販サイトで安い・実用的・おすすめ・種類豊富な万年筆を買うの巻【インク沼】

アイテム紹介
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中華通販サイトのAliexpressで万年筆を探したらプチプラ万年筆やカラーバリエーション豊富なインクがたくさん出てきたので買ってみてレビューをしてみようと思います。

万年筆に興味を持ち始めた小学生から若い頃は使ってたぜ!というおじいさんおばあさんまでみんなに見てほしい記事となってます。

小学生からおすすめな理由は価格が安いこと!お小遣いで買える範囲で色々な万年筆やインクが選べます。支払方法などお父さんお母さんに手伝ってもらいながら海外から欲しいものを買うこともいい経験だと思います。

おじいさんおばあさんにおすすめな理由は万年筆の品質が昔に比べ大きく向上したことです。たとえ、中国製でもです。数十年前の万年筆と言えば高価な割に個体差があり、インクも乾きやすくメンテナンスも大変でした。今は違います!数百円の万年筆でもハズレをひいたことありません。航空機に持ち込まなければインクも漏れません。

私は仕事で使用する手帳用の筆記具に今回ご紹介する万年筆の一つを使用しています。カバンにいれて多少の衝撃があっても漏れたことはないですし、お盆休暇や年末年始の長期休暇をはさんでもインク詰まりを起こしたことがありません。そのくらい安心して使える筆記具です。

また昔はペン先などの調整は専門の職人にお願いしないと手に負えない作業でしたが、最近はYoutubeなどで調整の方法が国内外を問わずを公開されています。さらにAliexpressではペン先など万年筆の汎用部品もたくさん販売しています。こういった部品や格安の万年筆を活用して万年筆調整を趣味として楽しみ、自分のお気に入りの一本を育て上げることも可能なのです。

様々な楽しみ方を模索出来る中華万年筆、皆さんも体験してみてはいかがでしょうか?

それではご紹介スタート!

【中国海外通販】安いのでガンガン使え!おすすめ万年筆【中華】

中華ネット通販で買える万年筆は最大でも2000円〜3000円程度の商品がメインです。500円以下の商品も多数あり、色々試せるのが嬉しいところです。

Aliexpressだと購入からお手元に届くまで2週間〜1ヶ月程が一般的です。中国の長期休暇をはさんだり、世界的な物流混雑があったりすると1ヶ月以上かかることも珍しくありません。

「明日必要!」とか「来週までに手元に欲しい!」と言ったものは国内のネット通販を利用しましょう。

【レビュー】透明軸の安い万年筆【中華】

透明なプラスチック製のペンで色とりどりのインクを楽しむのも万年筆の楽しみ方の一つではないでしょうか?

中華通販サイトのAliexpressでは様々な万年筆メーカーの透明軸万年筆が販売されています。何点かご紹介してみます。

Wingsung キャンディカラー万年筆

この万年筆は私が仕事で手帳用の万年筆として使用している商品です。予定を書き込むだけではなく商談時のメモの走り書きをしていますが筆記感、インクのフローともにとても満足しています。調整は全くなしで使用しています。購入したのはペン先がEFのタイプですが、国産メーカーのペン先と比べるとF位ではないでしょうか?

Wingsungは上海の老舗万年筆メーカーとのことで、様々なタイプの万年筆がラインナップにあります。特に透明軸やデモンストレーターと呼ばれる透明樹脂で出来た商品が豊富です。

Wingsung 透明万年筆 EF0.38mm

次にご紹介する万年筆はインク吸引式の万年筆です。先程の透明軸と同じWingsungの製品です。インク吸引式とは使い捨てのカートリッやコンバーターを使用するのではなく万年筆のタンクに直接インクを入れるタイプの構造をしています。

特徴としてはたくさんインクが入るのでインクの補給回数が少なくて済みます。また、透明軸の場合はインクの色を楽しめることも嬉しいポイントです。インク吸引式の万年筆を購入するときはレビューをよく確認してインク漏れの心配のない製品を購入することがおすすめです。

【レビュー】万年筆みたいなボールペン【中華】

万年筆のインクを使用しインクの入れ替えが可能なタイプのボールペンも販売されています。筆記感は水性ボールペンです。万年筆の筆記感に馴染めない方や水性ボールペンの筆記感を愛好する方に好適な商品となっています。

chouxiongluwei ローラーボール式万年筆

chouxiongluweiというメーカーのローラーボール式万年筆です。水性ボールペンなのでスラスラ書けます。デザインはドイツの万年筆メーカー、ラミーの「サファリ」というランナップにそっくりなような気がします。

【レビュー】採点や数学の問題解くときに便利!変わった形のペン先【中華】

万年筆で図形を書いたりするとちょっとペン先が引っかかって気になることがあります。文字を書くような短い距離ならペン先を逆走する動きも気にならないのですが、図形やグラフを書くとちょっと気になります。途中、引っかかってカリカリ感がある感じです。採点時の丸付けも同じですね。

そんな時に最適な変形ニブのペン先を持った万年筆も販売されています。

Hero 360°ニブ 万年筆

上海英雄金筆廠有限公司という筆記具メーカーが発売している360°ニブの万年筆です。このペン先は特殊な形状をしており、どの角度からも滑らかな書き味で画線がかけることが特徴となっています。反面、柔軟性はあまりなく、文字を書くとハネ・トメなどの抑揚は少なめです。

私もこのタイプのペン先の万年筆を1本持っており、たまに使ってます。以前は手帳用の筆記具に使っていましたが、ちょっとペン先が太め(0.5mmくらいでF字より若干太い)なので他の万年筆を現在は使用しています。

【レビュー】ラメインクにおすすめガラスペン【中華】

ガラスペンとは約100年ほど前に風鈴職人の佐々木定次郎氏が考案したガラス製のペン先をもったペンです。万年筆のペン先のように細いスリット部がないので比較的大きな粒子を持った墨汁やあとに説明するラメ入りインクなども好適に使用できます。

現在、佐々木定次郎氏のお弟子筋にあたる方が東京で工房を営んでいますが、ガラスペンの仕組み自体は全世界に広がっていて中華海外通販のAliexpressでもコピー品が売られています。ちなみに合法コピーです。

ガラスペン

ガラスペンは考案者の技術を受け継ぐ工房で作ったものは数万円もする高価な作品がメインですが、中華海外通販のAliexpressでは100円台から販売しています。最初は安価な海外製で試してみて、良さに気がついらた本物を購入してみると言った使い方も海外通販ならではなのではないでしょうか。

私も本家の佐瀬工業所さんの作られた竹軸の実用版ガラスペンを使用したことがあります。通常のインクを使用したのですが、インクをつけ始めてからインクがなくなるまでの間にインクのフローが一定せず、最初は勢い良く、だんだん文字が薄くなっていくのが気になりました。書き味はとても滑らかです。

【万年筆】コンバーターも格安でおすすめな中国海外通販

万年筆のみならずインクタンクとして使用するコンバーターも中華通販サイトAliexpressでのおすすめ商品となっています。主にヨーロッパ統一規格、パーカー規格とラミー規格のコンバーターがラインナップ豊富です。

ヨーロッパタイプコンバーター(2.6mm)

【アリエクリンクはこちら】

10pc 万年筆リフィルインクコンバータポンプカートリッジ黒

10本組で200円台のコンバーターです。日本で購入すると1本1000円近くすることがあるので1/10以下の価格です。価格が安いということで心配なのが耐久性やインク漏れですが、数年使用していて破損や事故が起こったことはありません。

こちらも欧州統一規格のコンバーターです。透明部品を使用していて透明軸の万年筆に最適です。こちらも購入経験があり、破損やインク漏れを起こしたことは一度もありません。ただ、差し込みが若干キツ目です。漏れにくいということで逆に安心です。

価格帯は5本セットで200円台、1本50円程度となっています。やはり日本で購入する際の1/10以下の価格帯にです。

パーカータイプコンバーター(3.4mm)

パーカータイプのコンバーターも10本セットで200円台で販売しています。パーカーの純正品は日本国内での場合でも比較的安価に購入出ますが、それでも1/10以下の価格です。

純正品のパーカーの万年筆を購入するとほとんどの場合で純正品のコンバータがいっしょに付属します(少なくとも以前はそうでした)。純正用に新たに購入することはあまりないと思いますが、パーカーと同じ構造を採用している万年筆メーカーも中国にはあるようです。こういった万年筆を楽しむ際はぜひ手に入れておきたいアイテムの一つです。

ラミータイプコンバーター

ドイツの万年筆メーカー、ラミー用のコンバーターも販売しています。中国の万年筆メーカーは必ずしもメーカーでひとつのコンバーター規格を採用しているわけではなさそうです。とあるメーカーのあるモデルはヨーロッパ統一規格を使用しているかと思ったら、他のモデルではラミー規格を採用していたりします。

節操がないというか、計画性がないというか、コピーありきなのでしょう。。。

【中国海外通販】インクもラインナップ多数【中華】

中華ネット通販では万年筆用のインクも豊富に販売しています。メリットはカラーのラインナップが豊富なこと。特に彩度が高いインクは日本にほどんどラインナップがないのに、アリエクでは豊富にあります。

中学生、高校生が蛍光ペンのラインマーカーの代わりに万年筆を使えるようなインクのラインナップもあります。またラメ入りインクなど光輝性材料を使ったインクなどもたくさん売られています。

デメリットととしてはガラス瓶入りのインクに関しては送料がかかることが多いため送料込で考えると国内ネット通販とコスト的にはあまり差はありません。

個人的にはインクは中国品もおすすめだけど、実は日本製やアメリカ製も使用しています

日本のメーカの万年筆のインクの品質は世界でもトップクラスです。また、アメリカにも万年筆メーカは多数あり、優れた特色を持ったインクをラインナップしています。そのなかで私が普段使いしているインク3点をご紹介します。

パイロット ブルーブラック

一番におすすめしたいのがパイロットのブルーブラックです。おそらく、日本でもっとも入手しやすい万年筆用のインクではないのでしょうか?価格も安いのでメインで使用していますが、価格が倍になっても使用し続ける商品です。

染料タイプのインクで色は限りなくブルーに近いブルーブラックです。優れている点は2点あって、インクのフローと耐水性の良さが特徴です。

普通、染料タイプの万年筆インクは水に濡れると文字などが判別できなくなるほど滲んでしまうのが一般的ですが、パイロットのブルーブラックは一度乾いてしまえば文字が読めなくなるほど滲むことはありません。そのため通常は油性インクを使用するのが一般的なハガキや手紙の宛名書きに使用するする人がいる程です。

インクフローとは万年筆から出るインクの流れのことを指しますが、とにかくたくさん出る傾向にあります。そのためEFなど、細字のペン先(ニブ)を使用する際も気持よく使えます。私はは手帳用の万年筆で使用しています。

シェーファー ブルーブラック

次にご紹介するのがアメリカの万年筆メーカー、シェーファーのブルーブラックインクです。歴代のアメリカ大統領が愛用した万年筆メーカーとして知られています。

インクの特徴は適度なフローと落ち着いたグレーがかった色調です。染料タイプのインクですが耐水性もそこそこ良い部類です。フローは普通な印象なので私ははメモ用の万年筆に使っていたり、先ほどご紹介した360度ペン先が使える中国万年筆に入れて使用しています。

書いた字は時間が経つと(年単位)緑味が強くなりながら退色するイメージです。字が読めなくなるほど退色するわけでは無いの実用上、全く問題はありません。

セーラー万年筆 四季織 十六夜の夢 常磐松

次におすすめするのがセーラー万年筆 四季織シリーズの常磐松です。色合いの特徴は黃味が強めな落ち着いた緑色です。フローは良くもなく、悪くもなくといった印象です。染料タイプのインクで耐水性は決して強くありません。色合いが好きで多用しています。

おもに「たけとり家」の息子、「つきのみや」くんの保育園の連絡ノート用などを書くメモ用万年筆(プレピー)にいれて使用しています。

中国インクのおすすめはポイントはラインナップが豊富なこと

中華通販サイトのAliexpressでの万年筆インクのラインナップの特徴はラインナップが多いことです。汎用タイプのカートリッジ入りインクでカラーバリエーションが豊富であったり、ラメ入りインクなどは日本のメーカーではほとんど見かけない商品も多数あります。

KARKOS ボトル入り万年筆インク

中華通販サイトのAliexpressではよく見かけるメーカーのKARKOSのボトル入りインクです。メーカーのwebサイトがないので詳細は不明なのですが、ユーザ評価が良いので前々から気になっていました。

特徴はカラーラインナップが豊富なことと送料を加味してもリーズナブルな価格設定なことです。色数は10色あり、価格は送料込で500円以下となっています。気に入った色があれば試してみてはいかがでしょうか?

私は今回レビューを書くいいチャンスなので茶色のインクを購入してみました。以前パイロットのペチットワンというプチプラ万年筆を8本セットで購入し、暖色系のペンが使い道なく眠っています。このペチットワンにいれて使ってみたいと考えています。

Jinhao 5本入り カートリッジインク(ヨーロッパ共通規格)

中華万年筆メーカーとしても大手のJinhaoというメーカーのカートリッジインクです。ヨーロッパ共通規格でのパッケージとなっています。

特徴はやはり色数が多いこと。私も学生の時は万年筆を赤ペンやラインマーカーの代わりに使用していましたが、ヨーロッパ共通規格のカートリッジがあると使い勝手か一段と良くなります。

特にラインマーカーの代わりに使用するのに「ネオンイエロー」とか「ネオングリーン」とかあると使いやすいですよね!

Jinhao 30 ミリリットルインクボトル

先程、ご紹介したJinhaoのカートリッジインクのボトルバージョンです。価格も送料あわせて1000円前後となっており、カラーバリエーションはカートリッジより豊富です。

カリグラフィーなどに取り組んでいる方にも最適なのではないでしょうか?

インクカートリッジ50本セット

インクの入れ替え作業が省け、お手軽なインクカートリッジですが、日本ではボトル購入よりも多少割高になる場合がほとんどです。

中華ネット通販のAliexpressでもインクカートリッジは多くの商品が販売されています。カートリッジの場合、配送が割れ物ではなくなるためか配送無料の製品もかなりの数、確認できます。

価格も50本入りで500〜1000円程度となっておりお買い得です。リンクでご紹介したインクのカラーの中にはイレイザブルと書いてあるので、おそらくフリクションみたいな使い方ができるのでしょう。

万年筆インクの話

万年筆用のインクは色材の種類によってタイプが分かれます。

  • 染料インク
  • 顔料インク
  • ラメ入りインク
  • 古典ブルーブラックインク

それぞれのタイプは耐久性や使いやすさに特徴を持っていて私達の用途に合わせて使い分けることができます。タイプによっては使い方に注意しなければいけないポイントもあるのであわせてご説明します。

ちなみに万年筆のインクはほぼ水を材料に使用している水溶性インクです。マジックペンで使われる有機溶剤を材料につかってインクを作ることも可能ですが、あまり見かけません。理由は溶剤成分が万年筆の素材を溶かしてしまうことがひとつ、もうひとつの理由が水性インクに比べ漏れやすいので万年筆のようなインクを使用者が何度も入れ替えるような方法では実用に耐えないのだと考えられます。

染料インク

染料インクとは色材に水溶性の染料を用いたインクです。優れている点として挙げられるのが発色の良さ、カラーバリエーションの豊富さにくわえインク詰まりが比較的少無いことが挙げられます。反面、デメリットとしては耐水性の弱さや長期間の保存では退色が他のタイプより進みやすい点が挙げられます。

使い勝手がいいので万年筆のインクで一番種類が多いのが染料タイプのインクとなっています。耐水性や退色しにくさなど、染料インクでもあとにご説明する顔料インクなみに優れている商品もありバリエーションが多いのもメリットのひとつかもしれません。

顔料インク

顔料タイプのインクの特徴は色材が粉体だということです。水に界面活性剤もしくは分散剤といった物質を用いることで粉体を均質に混ぜます。専門的には分散させるといい、染料タイプのインクは撹拌機で混ぜれば完成するのですが、顔料タイプのインクは分散工程が別に必要です。

メリットとしては耐水性が比較的強いこと、長期間の保存にも退色しないことが挙げられます。デメリットとしてはインクが万年筆で詰まりやすくメンテナンスが難しいこと、色数が少ないことに加え価格が比較的高いことが挙げられます。

色数が少ないことと価格が高いことは分散工程が別に必要なことが原因です。顔料タイプでもいろいろな色数を揃えることは技術的には難しいことではありません。染料インクの製造工程とは異なり、分散工程はある程度の量を一度に作らざるをえなので販売数が少ない色をラインナップに加えることは不動在庫の要因になってしまい、メーカーの収益を圧迫するため事実上難しいのです。手間のかかる工程がひとつ加わることで価格も高めに設定されています。

ちなみに書道で使用する墨汁も顔料インクの一種です。万年筆の顔料インクと墨汁の異なる点は色材の粒子の細かさにあります。

墨汁は煤を色材に用いていて、粒子は数十マイクロメーターで1mmの1/100程です。一方、万年筆の顔料インクの色材は色によりますがおおむね100ナノメーターほどで墨汁の色材として使用している煤のさらに1/100ほどの大きさです。

この色材の大きさの違いが、墨汁を万年筆で使えない大きな理由となっています。どうしても墨汁をペンで使用したい場合はガラスペンを使用すると好適です。

ラメ入りインク

ゲルタイプのボールペンを中心にキラキラ光るラメ入りタイプのインクを扱ったものがありますが、万年筆をターゲットとしたインクにもラメ入りのものがあります。

インクに使用されるラメは大きさが数マイクロメーターのものが中心です。墨汁の粒子ほどではなくとも万年筆用途には少し大きい粒子が入り過ぎている状況です。

このため万年筆で使用する場合、特にフローが良いものを使う必要があり、毎日インクを流す(筆記を行う)などのケアが必要です。現実的にはガラスペンなどのつけペンタイプの筆記具を使用することが好適となっています。

キラキラ光るラメ以外のインク成分は染料インクとなっており、耐水性は劣るインクがメインです。見た目重視のインクで機能性と使い勝手はあまり良くありません。

古典ブルーブラックインク

最後にご紹介するのがいわゆる「古典ブルーブラック」と言われるタイプのインクです。このタイプのインクは耐水性をもたせるために筆記後にインクが化学変化するように配合されています。

ぱっと聞くと最新の化学を利用した高性能インクの様な気がしますが、大変に歴史の古いインクで4世紀に書かれた旧約聖書の写本に使用されている例があります。

古典ブルーブラックインクには水溶性である鉄の2価イオンと、没食子酸(タンニン酸と書いてある文献や記事もありますが、没食子酸の多量体がタンニン酸です)、染料に加えてインク定着のための樹脂が含まれているようです。

古典ブルーブラックインクは英語でiron gall inkと言いますが没食子酸がgallic acidという英語表記なのでそのままの名称ですね。インクの水分が蒸発するとインク中で没食子酸と錯体という化学的複合体を形成していた鉄2価イオンが空気中の酸素の働きで鉄3価イオンに化学変化します。鉄3価イオンと没食子酸の複合体は水に不溶かつ黒色のためインクの筆記跡として文字となるわけです。

化学変化する前の鉄没食子酸複合体は薄いグレーのためそのままでは筆記跡がわかりにくく不便です。そのため、鮮明な色で昔から使われていたインディゴ色素をインクに入れていました。インディゴ色素はそれほど堅牢性が高くないので、徐々に退色しブルーが抜けていきます。ブルーが抜ける頃には没食子酸と鉄の複合体が黒色に変化していき、筆記跡の色が変わります。このブルーからブラックへの経時変化を称してブルーブラックインクと言うのです。

この色の変化と没食子酸鉄複合体の微妙な黒みは手書き文字の暖かさも相まって熱心な愛好家を魅力する特徴となっています。

まとめ

  • 中華ネット通販のAliexpressで万年筆、インクとコンバーターを探してみました。中国には万年筆関連のメーカーが多数あり、通販でも品揃えが豊富です。特にコンバーターが驚くほど安く売っています。
  • 個人的にはインクは日本製のものが大好きです。色、品質、性能どれをとっても世界一だと思います。
  • 中国の万年筆メーカーは戦前から歴史がありますが、一番最初はパーカーなどの欧米のメーカーのコピー商品を作っていました。その流れは今も続いていて、ラミーのそっくりの万年筆、パーカーやパイロットのコピー商品などを多数販売しています。なかには偽物として売っているものもありますのでご注意ください。
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